• テキストサイズ

【呪術廻戦/五条悟R18】── 花冠の傍らで ──

第4章 「咲きて散る、時の花 後編**」


「せ、んせ――」

 

呼びかけたその唇は、最後まで言葉にならなかった。
声の代わりに、先生の唇が深く重なってきたから。

 

「……っ、ん……ぅ……っ」

 

今度のキスは、さっきよりもずっと優しかった。
でもその優しさが、逆に怖いほどで。

 

「おい。、俺の存在忘れてない?」

 

視線を前に戻すと、五条さんがまっすぐ私を見ていた。
睨むように、でもどこか焦ったように。



「俺のキス、まだ途中だったんだけど」

 

そう言ったかと思うと、
私の顎を指で持ち上げ、唇が落ちてきた。

 

「――ん、っ……!」

 

強引に舌を絡めながら、舌の先端を甘く噛まれる。



「んぅ……ふ……っ、や、ぁ……」



唇を奪われたまま、五条さんの指が脇腹をくすぐるように滑る。
そのままシャツの裾に触れたとき、びくりと身体が跳ねた。



「……、どっちのキスが好き?」



私の唇の端を舌でなぞりながら、五条さんが言う。



「……わ、わかんない……っ」



私は二人の圧に、思わず顔を背ける。
なのに、先生の指で阻止される。



「じゃあ、ゆっくり……わからせてあげる」



低く掠れた先生の声が耳の奥を甘く撫でるや否や、
五条さんの指先がそっと鎖骨をなぞる。



「んっ……や、ぁ……」



声が漏れるたびに、どちらかが深く口づけを重ねてくる。



「わかるまで、逃がさねぇよ……今日は」



そして、前からも後ろからも、甘く、容赦なく、私を追いつめてくる二つの影。


(だめなのに……こんなの……)


罪悪感と戸惑いが、呼吸のたびに胸をきつく締めつける。
だが、思考はもう快楽と混乱の境界でとけていた。


ふたりの五条悟。


どちらの熱も、どちらの声も、わたしを甘く溶かしていく。


そのどちらにも、私はもう――逆らえなかった。
/ 319ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp