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蜘蛛の愛し仔

第1章 ハジマリ×ト×デアイ



「ゴンがそう言うのであれば付き合おう。私はクラピカだ。」

「俺はレオリオだ。」

「ボクはエレノア!2人ともよろしくね!」

お互いに自己紹介を終えると様々な雑談をする。
出身はどこなのかやなぜハンターを目指しているのかなど色々だ。

「君たち新顔だなぁ!」

「?」

声が聞こえた方向に視線を向けると16番の番号札を持った男がパイプの上から4人に声をかける。4人が気づくと男は飛び降りて歩み寄ってきた。
というかあそこまで一体どうやって登ったのだろう。

「俺たちのことわかるの?」

「初めて会ったばかりなのに?」

「まあね。何しろもう35回も試験受けてるから。」

「「35回!?」」

「まぁ試験のベテランってところだよ。」

(よく挫折しなかったな。ボクだったら無理だわ。)

やはり余程合格率が低いのかがよくわかる生き証人だな。とエレノアは思いながら、凝を使って男を念能力者じゃないか探るがどうやら杞憂だったようだ。
何の念も持ってない一般人か。

「分からないことがあるならなんでも聞いてくれ。俺はトンパってんだ。」

「エレノアって言うんだ!よろしく。ねぇトンパさんみたいに何度も試験受けてる人いるの?」

エレノアの質問にトンパは人が良さそうな表情を浮かべながら説明してくれる。
他にも分からないことを質問しているときだった。

「 うわぁぁぁぁぁっ!!」

悲鳴のようなめ叫び声が聞こえ視線を向けると両手から赤い小さな花を散らせる男がいた。

「あら不思議♦腕が花となって消えちまった♥種も仕掛けもございません♠♣気をつけようね♠人にぶつかったら謝らなくちゃ♦♥」

(げっ...)
 
エレノアは対峙している男たちの1人を見ると苦い表情を浮かべすぐさまゴン達から少し離れると人混みをかき分けて見つからないように絶を使って1番背の高いレオリオの背中へと隠れる。
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