第10章 副隊長、母に会ってください
「先にお風呂!」
「いや、君は無理やろ。大人しく飲んどき。」
母にシャワーを勧めて、君の服着てもらうからと寝室に行く。
母も宗四郎もシャワーを浴び終わったらしく、3人で飲んでいるともうあかんとお酒を取られた。
「いつも飲み会ではそないに酔ってへんのに、今日はどうしたんや?」
「ん〜なんかねぇ、楽しいから?大好きな2人と飲んでるから?」
「そうなん?でももうあかんで。」
飲み会は楽しくないみたいな言い方をしても特に言及はさせれず、これ以上お酒を飲むのは止めさせられた。
母が宗四郎にごめんねと謝っている。
「いえ、可愛ええんでええです。」
えへへっ可愛いって言われちゃったと彼に擦り寄ると、もう寝ろと笑われた。
その後も彼に甘え尽くして、着替えさせてと言ったり、抱っこと言ったり…少し酔いが醒めてきて愚行を思い出し頭を抱える。
「全部忘れてください…。」
「ん?酔い醒めてきたん?忘れへんでー、弄り倒したる。」
意地悪く笑う彼にごめん〜と謝っても笑われるだけだった。
「お母さんもごめん、付き合わせて…もう眠いよね。」
母は仕事終わりに来てくれているのだ、すでに日付けが変わってしまっている。
楽しかったわと笑う母に助けられる。
宗四郎は母を空き部屋に案内して、布団を敷いてきたらしい。
本当は私がやりたかったが、気持ち悪くて動けそうにない。
気持ち悪いよーと泣きつくと吐いて来いと言われたが、出てくる気もしないので肩を貸してもらいながら寝室に移動した。
私をベッドに横にならせるとシャツのボタンを外していく。
「あ、大丈夫、自分で…。」
「ええから、気持ち悪いんやろ?大人しくしとき。」
全て剥ぎ取られパジャマを出そうとする彼に暑いと呟く。
「襲ってもええん?」
ダメと言ったが彼は布団を腰までかけてくれて、服を持って寝室を出ていきすぐに戻ってきて、自身の服も全て脱いで布団に入ってくる。
「ダメだよ?」
「ん、しやんよ?酔っ払い抱く趣味あらへんわ。」
裸でくっつきたいだけやと抱きしめられる。
硬いの当たってるけど?
だけど気付かないフリをして眠った。