第10章 副隊長、母に会ってください
ご飯が運ばれてきて、先に食べてから歌うことにした。
「ふっふふん、何歌ってくれるん。」
なんか、すごいご機嫌だな…。
ご飯を食べ終わって曲を探していると隣から熱視線を感じて見ると、ニッコニコだった。
最近の曲はあまり知らない。
なので、普通に好きな曲を入れてみた。
「おっ、これ知ってるで。」
知っていたとは思わず驚く。
結構前の曲なので、知らないと思っていた。
始まりそうなのですぐにマイクを持って歌い出す。
この曲、なんか歌詞が恥ずかしい…。
とってもいい歌詞だけどこの人の前で歌うのは、顔が火が出そうだ。
なんとか歌い終えると、肩を抱かれて髪にキスをされる。
「めっちゃ上手いやん。僕に向けて歌ってくれた思うてええのん?」
コクっと頷くとありがとうと言って、今度は宗四郎が曲を入れていく。
宗四郎が歌い始め、その甘い声に耳が蕩けそうになった。
しかもめっちゃ見つめてくるんだけど…。
これは…まともに聞いたらおかしくなる。
「ははっ、ずっと一緒にいよな?」
笑った彼につられて笑うと私の膝を枕にしてソファに横になる。
歌っててと言われたので少し大人しめの曲をいろいろ入れて歌っていると、宗四郎が寝てしまった。
嘘でしょ!?
普通寝る?てか、なんで寝れる?
私、普通に歌ってるんだけど…。