第1章 プロローグ
「腰痛ないか?」
『うん、大丈夫。』
エッチの後は決まって私の躰を気遣ってくれる。
そして軽く腰をマッサージしてくれるのだ。
どこまでも私に尽くしてくれる彼、だからこそ多少エッチの回数が多いことなどは大目に見てしまう。
『今年の受験生は優秀な子が多そうだね』
「え?、あっ、そやな」
歯切れの悪い返事に、資料を確認したのかと問い詰めれば…
「いや、僕も忙しかってん!明日、明日ちゃんと見る!!」
分かりやすく慌てる彼が面白くてつい笑ってしまった。
「そんな笑わんでや…でもエマの笑った顔見れたからええか」
『ッ!//』
彼の言葉に無意識に自身の頬を触れていた。
こんなに自然に笑えるようになったのは紛れもなく宗四郎のおかげだ。
「めっちゃ可愛ええで、せやからその顔は僕の前だけにしてな?」
私の手に重なるのは宗四郎の手だ。
そして、ぐっと顔を近づけられそっとキスをされる。
「愛してるで」
『私も…愛してる』
絡み合う視線、そして再び重なる唇…
キスだけなのに自然と身体は彼を求め始めてしまう。
ふと時計に目をやれば0時を指していた。
『ねぇ…今日は1回だけ?』
「君からのお誘いならなんべんでも付き合うに決まってるやん」
私の我儘にも嫌な顔一つせずに応えてくれる彼。
そんな彼についつい甘えてしまう。
『宗四郎…抱いて?』
「お姫様の仰せの通りに…」
そして再び始まる蕩けそうになるほどの甘い行為…