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キミの隣【保科宗四郎】

第1章 プロローグ


室内には肌がぶつかる乾いた音とベッドの軋む音、男女の荒い息遣いが部屋に充満していた。

『ふっ、ン、んぁ…んっ!」

「ッあっ…そんな締め付けんでや、すぐイッてしまいそうや」

そんなことを言うくせにガツガツと激しく突き上げる彼。

言っていることがめちゃくちゃだ。

『っあ、ン…んっ、なら、そんなに激しくしないでッ、んぁあ!』

「くっ…そないなこと言われても、腰が動いてまうんや。君のナカが良すぎるんが悪いわッ」

彼の額から流れ落ちる汗が私の頬を濡らす。

見上げれば普段のニコニコしたほんわかした顔ではなく、少し頬を赤らめ色っぽい眼差しをした彼と目が合った。

エッチの時だけにしか見れない彼の顔…

これは彼女である私だけの特権だ。

『ッ!ぁあんっ!!』

そんな呑気なことを考えていると、突然躰にビリビリと電流が走った。

「何考えてるん?まだそんな余裕あるんや」

もうちょい激しくしてもいけそうやな?っとニヤリと妖艶な笑みを浮かべる宗四郎。

『やっ、ぁあん!…んぁ、だ、めっ…、も、あッン!』

宣言通り、腰を掴み直され円を描くように腰を回しながら奥を突き上げられる。

先ほどとは比べ物にならない快感に、涙が自然と溢れ出した。

頬を伝う涙をペロっと舐め取られると、啄むキスを何度もされる。

「ほんま可愛ええ、君は僕のもんや、好きや、エマッ」

『あっ、ン…、んぁ、そ、しろう、ッん、好き、大好き』

「すまん、エマっ、もう無理や…イこかッ」

その言葉が合図となり、彼の腰の動きは一段と早くなり一気に絶頂へと近づく。

快感は全身を駆け巡り、あまりの快感に喘ぎ声を発する喉が無意識に仰け反った。

『んぁ、アッ…あっ、ぁあん!』

「ッ!ぁあっ!」

そして私たちはほぼ同時に達したのであった。

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