第43章 旅路の中で
八戒はゆっくりと村の妖怪たちを非難させようとしていた。
「…十秒経過…では…遂行します」
なんか解らねぇけど…ありゃやばい奴だ…
式神を操ってくる…切っても切っても現れてきやがる…!
八戒は悟空に問いかけながらもなんとか攻撃をかわしつつも当てようと踏ん張っている…が、だ。
三蔵が後ろを取っても、蹴り飛ばされる…
「コレ…マジでやっべぇんじゃねぇか…」
死を…覚悟した…
『悟浄…』
まただ…あの声…理世の…
だな…死ぬわけにはいかねぇんだよ…まだまだ…
そう思ってりゃ、周りの三人もゆっくりと立ち上がっていく…
ガウンッッ!!!!
三蔵の銃がうなりをあげて意識を向ける。人間に興味はねぇって言ってたけど…
敵認定受けてんのは悟空と八戒だけだろうけどよ…
舐めてんじゃねぇよ…
フォーメーションを勝手に決め込んでみたり…あぁでもねぇこうでも無いだのいいながら…暴れまわるこのガキに…
「誰でもいいから一発くらわせっぞ!!!!」
「うるせぇよ、赤河童…!」
「くっそぉ!」
誰もが思ってる事は同じだった…このままじゃガチで死んじまうから…
そんな時、三蔵が魔戒天昇を唱え、目くらましを広げれば悟空がとびかかる。
「…あーんま…いいもんでもねぇな…」
地面にぐしゃりと堕ちていく…悟空が何か呆けている所で背後にゆらりと立ち上がった…
「悟空!!!」
そう三蔵が叫んだ時だ…なぜかその子供は…立ち去っていった…