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緋色の愛で抱いて【最遊記悟浄夢】

第39章 お使い、そして…


何が起こっているのか解らない…それに加えて…

何で沙烙が私を村から離したのかはわからない…理由が見つからない…ただ青藍の言うのには『私の命を守れ』って事……

「無事でいて…」
「理世さん…」
「出来る限り急いで…お願い…」

嫌な予感がする…でも青藍は沙烙の言いつけを守らなかったことで少しばかり緊張していた。

「…大丈夫。私がわがまま言ったって言えばいい。それに実際そうなんだから…」
「…だからって…」
「…もうこれ以上何かを失うのは嫌なの…!!」

自分でも驚くくらいの声が出ていた…でも…もうこれ以上…手放せない…やっと…やっと安全だって思える場所だって…三蔵が見つけてくれて…頼んでくれて…悟浄とも約束した場所なのに…

「…家を…これ以上居場所を失いたくない…」
「…理世さん…」

少し戸惑い気味だったものの、青藍はくっとアクセルを踏み込んだ。時々震える地面の振動がどんどんと大きくなってくる…何が起こっているんだろう…怖い…

正直に…恐怖が勝っている…
今まで守ってくれた人がいない中で、こんなことが起きるなんて…だけど…

安全の所にいるだけが…いいんじゃない…

そう思って、足手まといかもしれないし、邪魔かもしれないんだけど…それでも守られてばかりは違うと思うから…

行きと同じくらいの時間かもう少しかかっただろうか…近くに近付くにつれて火薬のにおいと、得も言われぬ様な感覚に陥っていく…

この感じ…知ってる…

皆と…三蔵達と一緒に居た時に感じていた…『あれ』…
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