第33章 現れた刻印
食事を始め、八戒が口をついた。
「…そういえば…」
「どうかしたのか?八戒」
「この先なんですが、大きな山越えがありまして…」
「…山越え…」
「えぇ、まぁその前にちょっとした村というか、街までは大きくないんですが、街っぽい村があるのでそこで準備をするとはして…こちらで少し準備をしたくてですね…」
「…あぁ。解った。」
「なぁなぁ、山越えってどん位の山な訳?」
「それが地図で見る限りではかなり大きいような…」
「…ふぅん…」
そう話しながらも食事を終え、今後の予定組をするべく八戒は三蔵の元に向う事にした。悟空は行きがてに購入してもらったデザートを部屋で食す!と意気込んでいた。
「…では、今夜はこのあたりで…」
「ん、」
「おやすみなさい」
「おやすみ!」
そうしてそれぞれ部屋に戻っていくのだった。入浴を済ませ、歯磨きも済ませた二人。ベッドの上でそわそわと待っていた理世の元に悟浄がやってくる。
「…またせたな…」
「ううん…ッッ…てか…」
「ん?」
「タオルだけとか…」
「…どうせ脱いじまう…」
「…そうかもしれ…ッン」
ぎしっとベッドに乗ればそのまま抱き寄せてキスをする悟浄。かくいう理世もまた、ブラこそつけていない中で下着を付け、ガウンにも似たパジャマを着ていた。
「…好きだぜ、理世」
そう言いながらもゆっくりと押し倒す悟浄の腕にすり寄る様にして理世は腕を撫でた。
「…ン…」
「どうした?」
「…ううん…好き…」
「知ってる、俺もだわ」
そう言いながらもパジャマを脱がしながらするっと手は胸元に移動していく。胸の先に硬く主張する突起を捉えれば、気持ちよさそうに体をよじる理世と、それに応える様に口に含む悟浄。
そこから、いつもの様にただ互いしか見えない時間を過ごしていく二人だった…
「なぁんか、ずっとこうしてるよな」
情事を終え、幾度となく今宵も達した後に悟浄は理世に問いかけた。
「…ん、そうだね…」
「なんでこうなったか、覚えてる?」
「覚えてる…」