第2章 三十六計逃げるに如かず。
勿論やりましたとも!ヒロインはアンネレやら何やらの全ての障害を乗り越えみんなとハッピーエンド!!
長年ヒロインとして物語を読んできた私だって感涙したわよ。
だから明日!何があるのか私には分かるのだ。
断罪イベント―――、悪役令嬢として振舞ってきた私は攻略対象全員から非難を浴びせられ、―――愛していた執事のノイシュにも裏切られ貴族おぢと結婚させられ、後―――ヒロインは何やかんやあって女王になる。
そう!それが!もう明日なのだ。
ヒロインがハーレムルートを開拓してしまったのは良い。
でもこの国の中枢を担う攻略対象達に嫌われてしまった以上、私はもう貴族社会に行き場が無いという事だ。
―――お、オワタ\(^o^)/
何とかして明日までに……っていう小説あったよね?!
でも私なんかがそんな上手く立ち回れそうもない。
あーあ、私ってつくづく恋愛が向いてないんだわ。
助かる道……助かる道……。
さっきから考えない様にしていた。
ヤンデレに刺された私としては、ね。
でも仕方ない。