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【薬屋のひとりごと】後宮の外に咲く毒の華【R指定】

第10章 初恋的回忆〜初恋の思い出〜


「この『私を想って見ていた花を手折りたくなる』って何?瑞は私が嫌いなの??」

「ちゃんとここで我慢して花を見つめていたって書いてあるじゃないですか。月娘様を思い浮かべた花を見て、自分の部屋に持ち込みたかったけど、その花はその場で咲いているのが美しいから我慢したと言っているんです。そのままそこに咲いている月娘様が愛おしいって意味ですよ。」

「……………。」



凄いな僑香…。

全然分からない…。

直接綺麗だとか可愛いと言われた方が分かりやすい。



「月娘様。お返事はどうしたのですか?」

「それならもう書いているわ。」

意気揚々と見せてきた手紙を見てたら、僑香のキラキラした目が死んだ魚の様になった。



「あ……ええ…。月娘様の気持ちがよく分かります…。」

『瑞を見ていると、1番大きなキラキラした星を思い出すよ。』

これは勉強じゃない。

月娘の言葉で壬氏に伝えないとなんの意味もないのだと。

僑香は直したい気持ちをそのままに、月娘に手紙を返した。
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