第7章 立川基地襲撃
副隊長のすぐ後ろまで走って行き、彼の動きに合わせる為、ボロボロの姿を見つめる。
「そうか、安心した。ほな僕も最後まで務めを果たさんとな。」
顔を上げ怪獣を見据えた。
そして怪獣の攻撃が来たので跳躍して躱し、副隊長は空討ちを繰り出す。
私は返し討ちをし、怪獣の背後に着地した。
着地をし怪獣を見つめる彼を踏み潰そうとした為、駆け出しその足に交差討ちをくらわせる。
私の攻撃は切断することが出来ない。
少し肉が抉れるだけで、すぐにその傷は治っていく。
副隊長は攻撃を躱す為に駆け出していたのですぐに追いかけ、余獣が彼に向かっていっているのに気付く。
急いでその余獣を倒そうと走るが、間に合わずに自爆をし副隊長を吹き飛ばした。
彼の苦しそうな声が聞こえる。
地面を転がった彼の元に駆け付け背に隠す。
「ガキの頃から耳タコやっちゅうねんっ!」
すぐに起き上がり駆け出すので、私はそのまま本獣に攻撃を入れる。
彼の言葉になんのことだろうと首を捻ったが、先程の本獣の言葉に関係があるのだろうと考えつく。
本獣は彼にその武器では俺を倒せないと言っていたのだ。
「私は…私はその武器に救われたんだよっ!!……憧れたのは、恋焦がれたのは…その武器で縦横無尽に道を斬り拓く彼の姿だったっ…!」
彼を否定させはしない、誰にも否定させない。
彼が斬り拓いてきたその道を、私は受け継ぎ証明する。
私はこの道で強くなってみせよう、上まで登りついてみせよう。
彼に教えてもらったこの技を持って…。
例え、誰に否定されようとも…この武器では無理だと言われても……私にはこれしかないのだから。