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【呪術廻戦/五条】嘘がつけない

第5章 二人でアオハル


瞬きをするんじゃなかったと、は思った。


五条が二つのエネルギーを合わせ、右手を呪霊の方へと伸ばした瞬間、もうそこには何も残ってなかった。


「…へ?」


『何も残っていない』

文字通り、何もないのだ。
呪霊だけじゃなく、木や土、そこにあったもの全て。



「ふっ。」

口を開け、が五条を見ると、前髪をさらっと流しながらポージングをしていた。

「カッコ良すぎる僕。」
「……う、うん。」

「あっれーー?思ってた反応と違うんだけど!」

首にかけていたアイマスクを元に戻しながら、五条は残念そうに言った。

「いや、すごい!すごいんだけど、凄すぎて…!あの…凄いです!」
「語彙力無さすぎない?ちゃんったら、ずーっと心臓ばくばくで可愛んだから。」

よしよしと頭を撫でられはやっと力を抜くことができた。



「そっちも終わったか?ーー…やりすぎだろ悟。」
「さっさと終わらせたいじゃん?」

夏油と生徒たちも終わったようで、五条によってえぐられた地面を夏油は呆れた表情で見た。


生徒たちも汚れていたり、多少の傷はあるものの、みんな無事のようだった。



「当初の予定とは違ったけど、特級相手に出来たことだし、まぁ研修としては上出来でしょう。」

帳を解除しながら五条たちはぞろぞろと車の方へと戻り出した。


「つっかれたー!腹減ったー!」
虎杖が背伸びをしながら言った。

「全然、平等院とか観光できてないんだけど。」
野薔薇は不服そうだ。

「そもそもスケジュール的に神社とかは無理だろ。」
ポケットから五条の手書きのしおりを取り出し、伏黒が言った。
ちゃんと持って来ているあたり、伏黒らしい。


「とりあえずホテル向かいますか。」
「悟さんはおうち帰るの?」

車に乗り込みながら、が五条に尋ねると五条は首を振った。
五条は京都出身で本家があると言っていたはずだ。

「まさか。生徒たちといるよ。」

そういうと、3人の生徒はなんだが嬉しそうに顔を見合わせた。

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