第29章 川品中央総合病院
安室「椛さんはお洒落さんですからね。
お眼鏡に叶わない服を選んで、幻滅されたくはないので。」
椛「えっ?
そんなことで幻滅したりはしませんよw
安室さんのセンスを信用してます。」
安室「おぉ~…
今、程よくプレッシャーをかけましたねw」
椛「あっ、いや、そんなつもりじゃw」
慌てて否定するが…
安室「このように女性の服を選ぶことは初めてなのですが…
思っていた以上に楽しいですね♪」
そう言うと彼は彼女に笑みを向けた。
その表情は、なんだかとても幸せそうに見える。
椛(初めてなんだ…
すごい嬉しいかも…
そしてなんだか物凄く優越感が…w
それにしても、そんなセリフ可愛すぎるでしょ…
本当にもう…)
目の前にいる彼を見ていると、こんな日常の当たり前のような一コマが、酷く尊く、そして幸せだと彼女は感じていた。
椛「私、実はウインドウショッピング、そんなに得意では無いのですが…
安室さんと一緒だと、今凄く楽しいかもと思ってます。」
少しはにかみながら言う彼女の姿に、安室は愛しい思いが募る事を感じた。
暫く歩くと、ぐるっと一周して、1番最初のショップの前に戻ってくる。
一度立ち止まるのかと思いきや、そのまま最初のショップの前を通り過ぎて、歩き続ける安室。
まさかの2週目かと思い、声をかけようとすると…