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【第五人格】快楽至上主義

第6章 ハスター 〜触手〜


「、帰ったぞ」

ドアを開けると、に頭を踏まれている謝必安と、謝必安の頭を踏んでいるがいた。

これは一体何事なんだ。

『…ハスター、おはよう』

の顔を見てみると、恐怖と困惑とが混ざった表情をしていた。

やはり白いのは部屋に入れない方が良かったかもしれない。

「、ひとまず足を退けてやれ。白いのは出ていけ」

は大人しく足を退けたが、謝必安が食い下がった。足に抱きつきながら、

『あれから范無咎が上の空で気持ち悪いんです、助けてください!!』

と懇願していた。

「知らん、行け」

触手で頭を叩き、そのまま部屋の外へ追い出した。

困ったものだ…。変な事をするから変な事が起こる。人に言えた立場では無いが。

チラとの様子を確認してみると、彼女もすっかり起きたようで伸びをしていた。

目が合い、そのまま視線を手元に向けられる。

『そのお刺身ハスターのご飯?わけてよ』

キラキラした目で寄られる。

「お前の為に取ってきた。食え」

気落ちしていないかと少しでも心配した自分が馬鹿らしくなった。

やったー、と言いながらが刺身を食べ出した。

美味そうに何かを頬張る人の子は見てて面白い。
人にとっての食事は、腹を満たし栄養を摂るだけの物だと思っていたが、そうでは無いらしい。

『ハスターは食べないのかい?私が食べきっちゃうよ』

「食え」

椅子に座り、を見守る。口に合っているようだ。随分美味いのだろう、今まで見たことないほど口元を緩ませている。

この娘を自身の物にしたい。いっその事手篭めにしてしまおうか?

しかし、そんなことをすれば自分とは言えタダでは済まないだろう。

どうしてくれようか。
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