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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第3章 受胎






僕はデスクチェアから腰を上げ、の隣に座り、後ずさる彼女の腰を掴んだ。

そして彼女との勝負が楽しい理由を彼女に話す。
きっとわからないだろうな、これは。
教師の特権ってやつ?
成長する生徒の姿が嬉しくない教師なんていないだろう。
殺せんせーってこんな気持ちだったんかな。

腰を掴んでいた手を剥がされ、は立ち上がる。
どこかに行く気配はないけれど、僕は彼女の名を呼んで呼び止める。
そして勝負を仕掛けた。

「手、パーにして出して」
「なんで?」
「なんでも」

言われた通りに、素直に手を差し出す。
変なところで素直だから尚更おもしろい。
パーにした状態で僕を見る。
口元を緩めて人差し指と中指でチョキを作り、彼女の手の前に出した。

「はーい、今日の勝負は僕の勝ち~」
「おいちょっと待て。それは卑怯だろうが」
「卑怯もクソもありませーん。勝負は勝負ですぅ」
「大人げねえな、お前」
「僕が勝ったから、僕の言う事一つ聞いてもらうよ」

そう言って僕は、の腕を引っ張りその唇を塞いだ。
いきなりの事で驚いた彼女は口を開け、すかさず舌をねじ込む。
逃げようとする身体を抱きしめ後頭部を抑えれば、より二人の交わりは深くなる。

鼻から抜ける馨の甘い声を聞きながら、彼女の口内を堪能しそしてそっと離す。
溢れる唾液は顎を伝っての首元を濡らし、それがあまりにの情欲的で無意識で彼女の首元を舐めていた。
それに少しだけ驚きはしたものの、キスだけで蕩けるを見てしまえば、自分の無意識の行動などすぐに忘れてしまった。

荒い息を繰り返すの耳元に唇を寄せた。

「歪んだ呪いだよ、これは」

そう言って、僕は部屋を出た。
「明日また、勝負しようね」と言い残して。



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