第19章 お守りみっつ
「よっ、蜜浦会長!!生徒会ありがとー!!」
「誰もやりたくないことしてくれるんだもん!!
みんな感謝してるんだよー!!」
……え、ウソ……
私が一番びっくりしてる。
2、3組のグループが叫びながら、拍手してくれた。
「ノロけてんじゃねーよ!!蜂楽コノヤロー!!」
「ナイス凸凹カップルー!!」
「蜂楽くん彼女さん想い!!ラブラブでふたりともかわいー!!」
それに触発されて、一人、また一人と増えていく。
なにこれ、恥ずかしいよ……!
なのに……
めちゃくちゃだった心が、少しずつ透き通っていく。
「蜜浦せんぱーい!!俺と付き合ってくださあい!!俺のこと罵ってくださああい!!!!」
「ハハハッ!!バーカお前、空気読めよ!!」
「夢ちゃんかわいー!!今日はありがとー!!」
「書道部の展示、手伝ってくれてどーもでーす!!」
「生徒会長の仕事おつかれ!!応援してたよー!!」
「文化祭、最高ー!!!!フゥー♪」
こんなの夢、だよね……?
割れんばかりの歓声や指笛、拍手の音が……
皆のキラキラの笑顔が……
ぶわっと溢れる。
目の前の光景が信じられなくて、思わず蜂楽を見る。
「ね?ブチ上がったっしょ♪」
ニカッと白い歯を見せて笑った“恋人”は
ニセモノだとしてもホンモノだとしても……
いつだって、私の道を照らしてくれる“太陽”だ。