【WIND BREAKER】愛なんて知らなかった(R18)
第6章 ※恋愛のカタチ
ズルいよね…
けど男ってズルいんだよ沙良ちゃん。
呪文みたいな勉強ばっかりしてないで、沙良ちゃんはもっと男を知らないと、いつか痛い目みるから…
俺はワイシャツのボタンをプチプチと外すと、顕になった下着に目を奪われた。
「可愛い…」
淡いピンクのレースとか…狙ってるの?
俺の好みに合わせてつけてきたのかな、って思っちゃうくらい…
大きな胸をやわやわと揉みながら再びキスをする。
『ゃっ……んっ…』
弱々しく抵抗しながらも、トロンとした表情になってきたのを見逃さず、下着のホックをプチンと外すと先端に吸い付いた。
『ぁっ…ゃっ……やめっ…』
「どうして…?キスだよ?嘘は言ってないよ…」
沙良ちゃんをベッドに押し倒すと、その上に跨った。
ギシッ……
『っ…十亀さん…』
泣きそうな顔で胸の横についた俺の腕を押し、俺を見つめる沙良ちゃん。
『キスだけって…嘘…なの…?』
胸がズキンと痛んだ。
「ふっ…嘘じゃないよ…」
そう、嘘だよね。
わかってるよ、沙良ちゃん…
ここまでかな…
いくら俺でも、沙良ちゃんを傷つけてやろうなんて、そんな事思ってないし。
そう思っていたら、沙良ちゃんが意外な事を口にした。
『十亀さん…ここから先…
十亀さんが私と、ちゃんと約束してくれるなら…しても大丈夫です…』
俺を見つめる真っ赤な顔。
「…どんな約束?」
『さっき十亀さんが聞いた名前…
忘れてください…絶対絶対に…本人に言わないで…』
涙を溜める沙良ちゃん。
嫌だねぇ…
それだけソイツに対する気持ちが大切だって、本物だってことでしょ?
イライラしたけれど、ここは納得しておかないとね…
「…わかった。約束する。」
『あと……私の体を見て…』
急に黙る沙良ちゃん。
「体を見て…何?」
何か大事な事だろうと察した。
『する気持ちがなくなったら…
遠慮なく言って下さい…』
大粒の涙がこぼれた。
「…………」
俺は黙って沙良ちゃんの髪をなでるように頭に手を沿わせ、抱き締めた。
「わかった…」
沙良ちゃんの泣き顔を見てわかった。
この子は何か、とてつもなく大きな物を抱えている。
だったら俺は…