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【R18】呪術廻戦 〜生かすための縛り・死ぬための縛り〜

第1章 全てのはじまり




1000年前ーー平安の時代…………


術師A「動ける者は全員、何としてでも抑え込め!」

術師B「御三家への連絡は?応援はまだか?」

術師C「先程式神を飛ばした!」

術師A「……どうしたらいいんだ、こんな化け物…本当に同じ人間なのか?」



グハッ…

ドチュ……ガコン、、、ブスッ……ドガッ、、、、、


「た、たすけて…くれ……ゴハッ、、、」

泣き叫ぶ悲鳴、建物が切断され瓦や壁が崩れ落ち、踏み付けられる中、暇つぶしだといわんばかりに笑みを浮かべながら佇む者が居た。

「どいつもこいつも弱いな……」

つまらないといった表情をしながら逃げ惑う者を見渡しふと一点に視点が定まる。

「ククッ、少しは暇つぶしになりそうな奴がいるな…」

並の術師では目に追う事ができない速度で視点を定めた者の前に立つ。

「そこのお前…動くでない」


冷や汗を浮かべ身重の身体を震えさせながら術式を発動させようとしている女は、目の前に立ちはだかる圧に呼吸の仕方さえ忘れそうな程息を乱す。

「お前、身籠っておるな?ククッ…美味そうだ」

4本の手の内右の一本を伸ばしかけ、ピタリと動きを止める。


「宿儺様……」

その動きを止めたと同時に白髪のおかっぱ頭に白い袈裟を着た中性的な人物が声をかけた。

「裏梅か、終わったか?」


裏「はい、一人残らず屋敷の者は全て」

宿「そうか、ならば後はこの目の前にいる女一人か」


それは紛れもなく御狐神家全ての人間が死んだ事を意味していた。

裏「ではその女も私が。宿儺様の手を煩わせる事もありません」

そう言い放ち裏梅が術式を発動させようと利き手を構えようとした瞬間ーーー


宿「止めだ、裏梅」


瞬時に構えた腕を止め呪力を抑える。
その様子を横目で見て視線を身重の女へと戻す。

宿「お前のその腹の子、随分と面白いな。成長すれば俺が遊んでも壊れんだろう。
どうだ?お前を生かしてやる、代わりにソレ(腹の子)を俺に寄越せ」


女「………(どういう意味?この子が何か特別なの?
いや、今はそんな事はどうでもいい!
此処で私が殺されてもこの子は奪われるだろう。なら…例え縛りを作ろうと私はこの子を守ってみせる)

分かった」


宿「縛りは成立、だな。そうだなぁ…ガキの内はつまらん、十五だ。十五の年を迎えた孤月の夜、迎えに来る」

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