第7章 希望の一矢?
ネザーゲート前でリスポーンした途端、MENは次に何をするべきか言葉にしようとしたが、そんな隙も与えず白虎たいたいもオーバーワールドにやって来て襲ってきたので悠長に喋っている余裕はなかった。
「おいおいおい、しつこいってたいたい!」
冗談っぽくそう言いながらMENは走り出す。見る限り白虎たいたいはかつてのどこかの鬼畜のように地形を破壊はしてこないが、足を止めると途端に攻撃をされるのでMENは走り続けることしか出来なかった。
そうして延々と走り続けた後、出現時間である三分が終了して白虎たいたいは跡形もなく消滅した。
それからMENは水場へ走り、こんなことを言い出した。
「もしかしてアイツ、倒せるんじゃないか……?」
白虎たいたいには当たり判定があった。ドレインたいたいは無理そうだったが、ワンチャン弓矢なら倒せるのではと、MENはなぜそっちに行くのか分からない視聴者たちを置いてけぼりにして水中に潜って砂利を取り始めた。
「火打石があれば……」
MENはそう呟いて砂利を掘り、一個目で火打石、数回掘ってもう一個火打石を入手するとまたあらぬ方向へ走り出した。
このムーブをする時、MENのことをよく知っている視聴者はこれから何をするのか大体予想がついていた。
そしてドレインたいたいで村から追い出されたような形となった村人たちの元に駆け寄った。そこには何人か求職者の村人がおり、その一人のそばでなにかしようとしてMENは声をあげた。