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水色の恋模様 【鬼滅の刃 冨岡義勇】

第2章 小豆娘



「腕を」

「腕?」

「右腕だ。傷の具合を確認したい」


そうお願いすると、「はい!」と素直に袖を捲る。
巻かれた包帯を外していくと、昨日の傷が見えてくる。
大分瘡蓋になってきていたが、地面と擦れた痕が痛々しい。


「結構治ってきたと思うんです」

「そうだな。痛むか?」

「いえ、触るとちょっと痛いですけど」

「そうか」


傷の具合を確認し終えると、懐から小さな入れ物を取り出す。


「それ何ですか?」

「塗り薬だ」


簡潔に答えると、蓋を開け、練り状の薬を指に取る。
そのままの腕の傷に塗り始めると、何故だか慌て出す。


「あぁあのっ、自分で出来るので…」

「そうか、だがもう指に取ってしまった」


そう言えば、何も聞かずにいきなり塗り始めてしまった。
だがしかし、この行き場のない指を今更どうしたらいいのだろうか。


「じゃあっ…、残ってる分だけお願いします」

「承知」


改めてお願いされ、腕の傷にまた塗り始めると、は俺の塗る所をじっと見つめている。
その顔は、すごく真剣で…ほんのりと頬が赤くなっている。
まさかとは思うが…


「照れているのか?」

「…照れますよ!」


なんと。
素直でよろしい。
しかし、そんなに恥ずかしがられると、こちらまで恥ずかしくなってくるではないか。


「昨日も似たような事をしているが」

「確かに!でも巻くのと塗るのってなんか違いません?」

「…そうなのか?」

「そうなんです!」


そこまで断言するならば、そうなのかと納得し、塗る作業に集中する。

…これは医療行為だ。
照れるな俺。

包帯まで巻き直し、さっき塗った薬をへ渡す。


「治るまで塗るといい。傷痕も綺麗に治る」

「傷、気にしてくださってたんですか?」

「まぁ、そうだな」

「ありがとうございます!しっかり塗りますね!」


全く可愛げのない薬だが、大事そうにするになんだかほっこりとする。
この風呂敷包みの中身を渡したら、一体どんな反応をするのだろうか。

期待半分不安半分…
俺は膝の上でそっと風呂敷を広げた。





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