第1章 シンデレラ〜継母との確執
それから婚活パーティーの当日。私は精一杯のおしゃれをして臨んだ。髪の毛はポニーテールにしてイヤリングをつけて綺麗めなピンクのワンピースを着た。バッグを持って家を出て鍵をかけると会場に出向くべく車を走らせた。
駐車場に停めてホテルに向かうと既に大勢の人で賑わっていた。マスクをつけてホテル内に入って2階に上がると婚活パーティーの会場に到着した。
「皆様、これより婚活パーティーを始めます。軽食やデザートも用意してますので気軽にご参加ください。まずは女性の方に席に着いていただき、男性の方がお一人ずつ回ってもらい会話してもらいます。一人につき15分です。それでは始めてください。」
アナウンスが流れると参加している女性たちが席に着いた。私も慌てて近くのテーブルの席に腰掛ける。
最初に話しかけてくれた人はいかにもYouTubeやってますみたいな人だった。
頭にキャップを被り、首にはジャラジャラとネックレスをかけてダボっとしたズボンにTシャツを着たワカモノが話しかけてくれた。
「俺、半田優って言うんすよ。YouTubeやってます。半田クエスチョン見てますか?」
いやいやー知らんがな。ってか誰???著名人とか有名なYouTuberならわかるけど誰やねんって話よ??
私はワカモノの自己紹介を聞いてきょとんとしてしまった。
「あっ、えっと。介護士やってます山田みすゞです。24歳です。よろしくお願いします。」
慌てて私が自己紹介するとワカモノが吹いた。
「24っすか?へぇー。もうすぐアラサーっと。」
まだアラサーではないですけどね。なんか絡みにくいなぁ。それからワカモノのYouTubeチャンネルの話をくどくど聞かされてうんざりした所で時間切れ。次の人の番になった。
「初めまして。アナウンサー目指してます。横内太一です。」
次はいかにも爽やかそうな青年がやってきた。