第7章 囚われのお姫様
「ここは泥花市。
ヒーローを含め人口の9割が潜伏解放戦士の
解放区なのであります。
遠路はるばるようこそお越し下さいました!
本日は記念すべき日、あなた方は主賓…」
黒髪をオールバックにしてサングラスをかけ、スーツをきちんと着こなしその上から黒のロングコートを羽織っている気品溢れる男の人。
「…アイツ、心求党の花畑じゃねェかよ。」
「偉い人…?」
コンプレスが花畑こと、花畑孔腔。心求党 党首。解放コード、トランペットの姿を確認するとスピナーが首を傾げて尋ねる。
「さァ、始めてまいります…。
異能解放軍 “ 再臨祭 ” !!」
パチンッ!と花畑が指を鳴らすと、何処からともなく潜伏解放戦士が現れると敵連合を一斉に襲いかかる。
「…クッ…これ11万人ガチであるぞ!!
おい、ちゃんは何処だ!?」
「義爛もだ!!」
襲いかかる潜伏解放戦士たちを交わしながら花畑に叫ぶコンプレスとトゥワイス。
「お姫様とブローカーなら
最高指導者と共に彼処でお待ちです。
…安心してください。
姫に関してはこちらで丁重に預かって
おりますので…。」
後方のタワーを手で指しながら微笑んで言う花畑。
「来たら返すっつったろーがよォ!!
前チョロがァーー!!」
瓦礫の攻撃を受けながら反論するトゥワイス。
「…中ボスかァ…。」
花畑を見て敵の階級を見定める死柄木。
その間も潜伏解放戦士が襲いかかるのを何なく五指で触れ崩壊していく。
「とりあえず、タワーへ…。」
「…ラジャー!」
「そういう事なら得意ですーー……きゃあぁ!!」
死柄木の言葉にコンプレスが素早く反応すると解放戦士たちの間を掻い潜ってタワーへと急ぐ。
その後をトガも続こうとしたところ突如、地面が爆発して吹き飛ばされる。
「(…地面が…爆発した…?)」
「連続失血死事件…その犯人。
渡我被身子ちゃんね。」
爆発した地面を見つめてどういう個性なのか思惑しているとふと掛けられた声に顔を上げるトガ。
「女子高生は何故、狂気に至ったか…。
生前に語られていた衝撃のインタビュー、
受けて下さる?」
青い肌が特徴的な薄紫色のロングヘアーの女性が挑発するようにトガに問い掛ける。
名は気月置歳。集瑛社 専務。解放コード、キュリオス。