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《赤井夢》Happiness{R18}

第51章 欲求 ✴︎




「それより美緒、
いつになったら敬語を外すんだ?」

『へっ…?い、いいじゃないですかこのままで…』

「敬語で話されると壁を感じる。
俺達は恋人同士だろう?」

『でも…赤井さんにタメ口なんて恐れ多いと言うか…』

「いいからもう敬語はやめろ、決まりだ。」




いやいや横暴すぎません…!?
私にも心の準備が必要なんですけど!?




『歳下の女にタメ口で話されて嫌じゃないんですか…?』

「前世では30歳だったんだろう?
俺とそんなに変わらないじゃないか。」

『っ、今はまだ25歳です!!』

「分かった分かった。ほら、練習してみろ。」



えー…本当に外さないとだめなの…?




『……赤井さん…好き。』

「っ……マズい、結構クるな…」



赤井さんは仰向けに体勢を変えて
自分の目に手を当ててため息をついていた。


…自分で言ったくせになんで赤井さんが困ってるの!?




「お前と過ごしていると
次から次へと欲が出てくるんだ…
敬語をやめて欲しいのも単なる俺の我儘だな。」



『欲、って…他にはどんな…?』



「そうだな…
美緒が他の男達の目に映らないように
ずっと家に閉じ込めて監禁したいと思った事や
俺以外に笑いかけて欲しくないと思った事もある。
お前の手料理も、出来れば誰にも食べさせて欲しくないくらいだ。」



赤井さん…そんなこと思ってたの!?


でも…


かなり独占欲強めの発言にも関わらず
私はそれを嬉しい、と思ってしまった…




「こんな考えが思い浮かぶなんて自分でも驚いている…
引いてもらっても構わない。」

『引かないです、…じゃなくて、引かないよ?
赤井さんがそんな風に思っててくれて…
引くどころかすごく嬉しい。』



見た目はクールでダンディーですごくかっこいいのに
そんな人が私に対して沢山の愛情表現をしてくれて
嬉しい以外の言葉が見つからない。




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