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《赤井夢》Happiness{R18}

第43章 謝意




『…もしもし。』

「俺だ。」

『っ…』



電話に出るとすぐに赤井さんの優しい声が聞こえてきて
何だかすごく安心して…



胸がドキッと高鳴るのと同時に
安心感から目の奥がツンとなり、目から涙が溢れてきてしまった。





「…美緒?どうした?」

『っ、あかい、さん…』

「おい…泣いているのか?」

『ふっ…ぅ……ごめ、んなさい…私…っ…』

「美緒…大丈夫だから落ち着け。
ゆっくりでいいから…何があったのか話してみろ。」





赤井さんの声がとても心地よくて
私は泣きながらだけど、安室さんと話した事を説明した。

流石に手を握られた事や頬に触れられた事は言えなかったけど…


安室さんと会うことになった経緯を話し
赤井さんと出会う前から組織のことを知っていたのが安室さんにバレて……誤魔化すことも出来ず、
逃げるように家に帰ってきたと伝えた。






『本当に…ごめん、なさい…』

「馬鹿、謝らなくていい。」

『でも…』

「安室くんは本当に頭がキレる男だ。
だからお前と接触すれば
いずれその事にも気付くだろうとは思っていた…
気に止む必要はない。」




私が気にしないように
そう言ってくれているだけかもしれないけど
話し終えた今でも私を全く責めようとしない…




赤井さんの優しさしか感じなかった。




『ふっ…うぇ…っ……自分が不甲斐ない、です…』

「おい…頼むからもう泣くな。
お前が泣いてたら…気になって仕事に行けなくなる。」




…そうだった!!
アメリカはまだ朝で、赤井さんはこれから仕事なんだ…!!
私の泣き言のせいでめちゃくちゃ迷惑かけてるじゃん!





『ご、ごめんなさい…!!
私赤井さんに甘えてばかりで…』

「それは…恋人である俺の特権だろう?
お前が素直に泣けて、甘えてくれるのは嬉しいからな。」

『っ…!』









愛しさが溢れ出しそう…




赤井さんの言葉が嬉しくてたまらない。

赤井さんが愛しくて…愛しすぎて胸が苦しい…




私の事を迷惑だと思わずに慰めてくれるなんて
赤井さんの懐は一体どれほどまでに深いんだろう。












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