第40章 恋慕 ✴︎
『あ!赤井さんまたお酒飲もうとして!』
「久しぶりなんだ。一杯くらいいいだろう?」
『もう…寝酒はあまり体に良くですよ?』
俺の事を心配してくれる美緒の気持ちが嬉しくて
手に持っていた酒の入ったグラスを置き、
美緒の体を抱き締めた。
「まぁ、お前が隣にいれば寝酒はいらんな。
落ち着くからよく眠れる。」
『ふふっ、嬉しいです。久しぶりに一緒に寝れますね。』
「寝る前にもう一度抱いてもいいか?」
『!?あ、明日も学校なので…それはちょっと…』
「くくっ、冗談だ。」
『〜〜〜ッ!もう!赤井さんの意地悪!!』
俺が意地悪になるのはお前が顔を赤くして
困っている表情が見たいから。
その時の美緒の顔はとても可愛いからな。
これから先も、美緒の色んな表情を見続けていたい…
永遠にこいつの側にいたい。
今日みたいな思いはもう…二度としたくない…。
「今日は…朝までお前を抱き締めて眠りたい。」
『はい…もちろんです。』
照れ臭そうに笑った美緒の手を引っ張り
俺達は寝室に向かい、先程まで愛し合っていたベットに横になった。
『赤井さん、おやすみなさい。』
「おやすみ、美緒。」
俺の胸元に顔を埋めるように抱きついてきた美緒は
少し経つとすぐに寝息を立てて爆睡。
俺の前でこんなにも安心して眠ってくれる美緒が愛しい…
この温もりを失わずに済んで、本当に良かった。
心からホッとしていると、連日の疲れがかなり溜まっていたのもあり、目を閉じると俺もすぐに夢の中へと旅立った。