第13章 愛の花を咲かせよう
「ど…どど…どどどどうなってんだ!?(汗)」
何故に区役所に松岡さんと…
「Σんはっ!!…ま、ままままさかっ!!!」
松岡さん、とうとう正式に奥さんと離婚して智くんを嫁にしたとかっ!?
「いや、嫁には出来ないか……って、ちょっと待ってくれよ?」
たしか、男同士のカップルは、結婚出来ない代わりに、どちらか一方を養子にして籍を入れるって話を聞いた気が…
「………」
区役所→離婚→養子縁組み→松岡智
「…………」
さとぉしぃ・まつお〜か。(←何故英語読み)
「Σひぃやぁあああーーーッ!!!(号泣)」
そんなバカなっ!!
そんなバカな事があるもんかっ!!!
「そ、そうだよ…どど、ドラマとかじゃないんだから、そんな養子縁組みで籍入れてとかある訳が…」
「そう言えば俺の友達、急にもーほーだったとかカミングアウトしてさぁ
しかも相手の男を養子にして籍入れたとか言って超ビビったよぉ」(←通りすがりの会社員その1)
「マジか!」(←その2)
「………う〜ん」
─ばたっ。(←昇天。)
あぁ、神様
何故に貴方はこんな良き日に、俺にこんな仕打ちをなさるのですか?
俺は決して多くは望みやしないのに
確かに正月の初詣で
ヘタレが治ります様に、とか
撫で肩が治ります様に、とか
今年こそ海外旅行に行けます様に、とか
色々お願いしちゃいましたけど
本当の願いは一つだけ
智くんと、ずっと仲良く2人で生きていく
それだけなんです
だから神様
俺から、智くんを
…俺の愛の全てである彼を
取り上げないで下さい…
情けなくぶっ倒れた俺の脳裏に
智くんの眩しい笑顔が、浮かんで消えた