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我が先達の航海士

第4章 船乗りの休暇


「、貴様まさか俺が来るからと朝風呂にでも入ったのか?」
「!?!」
間違ってはいないが、あくまで龍水を異性と意識してでは無い。だが否定も出来ないが固まる。
「ほう?恋愛はからきし、と義兄に聞いたが」
「か、『からきし』であってる!別に変に気にしてやった訳じゃなくて事情が」
の台詞が止まったのに、不思議そうに龍水が顔を覗き込む。の身体はすっかり龍水の脚に絡みつかれて一挙一動が身体を通じてダイレクトに伝わるのだ。
「貴様、何故そこで詰まる?よもや俺に言えんような深い訳があるのか」
「えっ、あ……まあ、うん」
龍水はフゥン?と言いつつ、話さないの耳たぶにかぷり、とその尖った歯を突き立てた。
「ひゃ…!な、なっ…!?」
「話すまでこうして跡を付けるぞ?」
やめいやめい!話す、話すから離せー!と騒ぐに、龍水はホールドする腕と脚を緩めた。後ろを振り返りつつ、が言いづらそうにしている。
「見た方が早い。うちのポストが最近おかしくてな」
外に居るフランソワに声を掛けた。の指示通り段ボール箱を持ってきたフランソワが、ちゃっかりビニール手袋までしている。中身はフランソワには筒抜けの様だ。
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