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ハイキュー 俺の気持ちに気付いて【R18】

第17章 東京*


孤爪side


普段なら絶対つけないであろうカチューシャも
花澄と一緒ならまぁ悪くない



待ち時間の一番長いアトラクションに並びながらふと隣をみる



クロが首から下げたポップコーン
親鳥が雛鳥にご飯を与えるみたいに花澄に食べさせている


素直に食べる様子がまた可愛くて
この子はほんとにどこまで人懐っこいんだろうと同じように太陽みたいに明るい日向を思い出した



「あの子マジで可愛いよな‥」


「あれやっぱり彼氏かな‥?」


「めっちゃ見せつけてくるけど彼氏じゃないんじゃね?だって男2人だし‥兄貴とか?」


「顔似てなくね?彼氏じゃないなら声掛けてみる?」




長い待ち時間
周りからチラチラ見られたりひそひそと話す声が聞こえてくる



当の本人は全く気付いてない様子で次は何に乗ろうか
お土産は何が良いかなど本を食い入るように見つめている



こんなに可愛いのにぽわぽわと天然で
無自覚で

それでいて無防備で
なんだかすごい心配になってきた




「トイレ行きたくなったら絶対1人で行かないでね?前までついて行くから」



『えっ?!お手洗い?研磨いきたくなっちゃった?そろそろ乗り場だけど大丈夫?』



「そうそう‥一人行動絶対禁止ね?一人になった途端に喰われるよ?」




『食われる‥?ポップコーン?』



周りの男達を牽制するように花澄の頬をクロがつんつんとつつきながら言うと小首を傾げている



「とにかく、俺とクロから離れないこと」



『うん?わかった!気をつける!』




ふわっと微笑むとアトラクションの順番がきて2人で乗り込んだ



花澄の隣に座った俺と
じゃんけんで負けたクロがまたぶーぶー言いながら後ろの席に1人で座っている



『ドキドキするねっ』



「ーっ!」





乗り物がゆっくりと上がって行く

緊張感の中無邪気に話しかけてくる花澄の顔があまりに近くてドキッと心臓が跳ねる


近い座席
ショートパンツをからちらりと見える太腿が俺の足に密着する

触れる肘



すっごい良い香りがして
違う意味でドキドキしてアトラクションに全く集中できない




『わぁっ‥落ちるっ‥!』





上まで上がり切ったトロッコが
猛スピードで斜面を下って行く


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