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妖精の滅竜魔導士

第3章 examination






片方の手をそのまま引っ張られて、グレイの家の方に連れて行かれる。


『いつもありがとう…』

「おうよ。で、今回はいつ仲直りするんだ」

『試験が終わった後、かなぁ…』

「は!?…長ぇな、大丈夫かよ」


そう驚きで振り返ったグレイと目が合って、パッと目を逸らした。

呆れられてる…!

今回は喧嘩ではないんだけれど…
ナツとハッピーに遭遇しないようにしなきゃ


「ミア」

『はい…』

「俺は良いけどよ、その…大丈夫か?俺とずっと一緒で」

『え?大丈夫っていうか、すごく、嬉しいけど…?』


そう考えながら口を開けば、いつも涼しい顔をしているグレイの頬が少し赤くなっているのに気付く。

珍しい…

首を傾げていれば、軽く掴まれていた手首が離されて、きゅっと手を繋がれる。


『え…?』

「ここ数年言ってなかったけどよ…

俺、まだちゃんとミアのこと好きだから」


……え?

え!?

驚きすぎて動かしていた足をぴたりと止めてしまう。

確かに、確かに…数年前、言われていたけれど


「まあ、そういうことだから」

『へ?ど、どどういうこと!』

「ハハッ、気をつけろってことだよ」



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