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妖精の滅竜魔導士

第3章 examination






「これより、今年のS級魔導士昇格試験出場者を発表する!」

「「「「うおおお!!」」」」


ハッピーが産まれて4年が経つ今年、またこの季節がやってきた。

去年はミラが合格し、私は落ちてしまったわけだけど…


「今年こそは合格しようね!」

『カナ〜〜、そもそも今年も私たち選ばれるのかな…』

「去年はミラにボコボコにされちゃったもんねぇ」

『うぅ……』


そう2人でマスターの方を見ると、ニヤリとマスターに笑われる。

その意味ありげな笑顔に察すると、カナと目を合わせた。


「1人目!ミア・リー!」

『ひっ!1人目に名前言わないでぇ…心臓止まるかと思った…』

「続いて、カナ・アルベローナ!」

「よし!今年こそ!」


そう次々と発表されていく参加者達。
ギルド中が大歓声に包まれる中、不安でいっぱいの私。

今年は、ラクサス、エルザ、ミラが私達に立ちはだかるということ。
ギルダーツは大きな仕事に出かけてしまったばかりで、おそらくいないけれど。


「最後、ミストガン!」


ミストガン…やっぱり、そうだよね

絶対、今年の試験は選ばれると思ってた…!


「当日までにパートナーを見つけてギルドに集合すること。

じゃが、今年に限り、パートナー無しで参加しても良いものとする」

「ミストガンが参加するための特別措置だ」


そうエルザに肩を組まれながら言われて、ナツの顔を思い浮かべて一瞬で消し去った。

去年はナツをパートナーに選んで、一瞬にしてミラに見つかってしまったのだ。

絶対ナツ以外がいい…


「ミストガン…本当に参加するのかな」

『顔すら見たことないよね、私たち…』




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