• テキストサイズ

萌えシチュに今日もトロける【R18】

第8章 私のストーリー




それから数時間後――


朝日の差すベッドの上で、シェリーはもぞもぞと目を覚ます。
ちょっと寝坊してしまったようだ。


ぼんやりした頭で思い返すのは、昨夜から早朝までシルフォードにひたすら愛撫されたことだ。


ゆ、夢じゃないのよね……!?
本当に毎日、お兄様に…?
だから濡れてしまっていたの…!?


シェリーはボッと顔を真っ赤にする。

あの魔法書をくれた女の人はこの事を知っていたのだろうか。指示通りに寝たフリをしたら、最近の身体がおかしい理由が解決したのだ。

シェリーが追加でストーリーを書き始めた時期と、シルフォードが愛撫を始めたのがたまたま同時期だったのだろう。


それにしても……


「ど、どんな顔をしてお兄様に会えばいいの!?」


シェリーは枕に顔を埋め、じたばたと暴れる。

まさか実の兄と、なんて想像もしていなかった。

それなのにシェリーの頭に浮かぶのは罪悪感ではない。


気持ちよかった。
幸せだった。
またしてほしい……。


「わ、私ってばぁぁぁっ!!」


じたばた続けていると、ノックの音がして侍女が姿を現す。


「おはようございます、お嬢様。皆様、既に食堂でお待ちですよ。急いでお支度を」
「わ、わかってるわ…」


外出などの予定がない限り、家族で毎日食事をとる。
これは我が家でのルールだ。
そのため、朝食でさっそくシルフォードと顔を合わせることになる。


どっちにしろ逃げられない状況だ。

それに、シルフォードの発言からすると、もう何回もあのような行為が行われているのだろう。
そして、毎朝なにくわぬ顔で朝食の席に着いているのだ。


「じゃぁ私もいつも通り…にしないとね」
「? 何かおっしゃいましたか?」
「な、なんでもないわ」


独り言も危険だ。

侍女にバレて……バレて?


人払いはしてある、とシルフォードは言っていた。
つまり、この侍女は前から知っていたのではないだろうか!?





――そんな事を確認する勇気はなく、シェリーはぐったりしながら食堂へ向かうのだった。


/ 154ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp