第2章 誤解から生まれた激情
妙に活き活きしているのが、少し怖い。
まるで、知らない人のようで。
それでも、触れる手はやっぱり普段の独歩みたいに、物凄く優しい。
「あー……ほら、もう三本入った……処女だとは思ってなかったけど、それでも最初の相手がいると思うと……やっぱり許せないよな……」
虚ろな目を細めて、呟く彼は私を見つめて笑うけれど、その顔は少し悲しそうだ。
中で暴れ回る指が、擦り上げた部分に一段と強く体が跳ねると、独歩がまた嬉しそうな反応をする。
「ここがいいのか? ほんとに可愛いな、は……」
「やぁ……指っ、ぬい、てぇ……」
「抜くわけないだろ……慣らさないと、俺のを入れた時に中が傷ついたら大変だろ……」
本当に最後までやる気なんだ。目が、声が、彼の本気を物語っていた。
こんな形で、なんて。
私は抵抗をするけど、やっぱり意味がなくて、涙が出る。
「そんなに嫌がられるとやっぱりキツいな……そりゃそうだよな……俺みたいなのにこんな事されるの嫌だよな……でも、ちょっと傷つくな……」
ブツブツと呟きながらも、ちゃっかり服を脱いでいく独歩を見て、こんな状況だというのに不覚にも、少しドキリとしてしまう。
普段の彼が裸になってるイメージがないからだろうか。
「俺、上手くできないかもしれないけどさ……ちゃんと……ちゃんと……を気持ちよくするから……んっ……」
「ああぁあぁっ!」
容赦なく入ってくる独歩の昂りに、秘部は喜びにひくつき、体は待っていたかのようかなゾクゾクと痺れる。
自分の中に生まれる違和感。
この嫌な予感は多分当たってる。
「ど、ぽっ……ぁ、んっ、ねぇっ……着けて、る?」
挿入して甘い息を吐きながらうっとりしている独歩が、私に視線を向けて、ゾッとするような笑顔を浮かべた。
やっぱりだ。
「何で着ける必要があるんだよ……を孕ませたら俺のものになるんだし、いらないだろ? あぁー……お前と俺の子、楽しみだな……何人欲しい? 俺は……」
「ちょっ、ちょっと待ってっ……話が飛びすぎっ! 子供が出来たとして、一人で育てるって言ったらどうするつもっ……」
「は? そんな事許すわけないだろ。どんな事したって……俺はを逃がすつもりはない」