第18章 白虎のお里に行ってみよう
…んん…?
「あれ…?」
はっと気がついて身を起こすと、空は薄ら明るくなっていて、遠くも見渡せるようになっていた。
それに、途中から全く記憶がなくなってる…。
…なんだったら、今さっきまで先生に寄りかかってなかった…?
………。
サァっと血の気が引いた。
あるまじき失態っていうか、なんていうか…。
ともかく、忍としてやっちゃいけないことやっちゃった的な…。
そろりと振り返ってみると、先生は私を見て何故少し目を見開いた。と思ったら、これまた何故かほっとしたように少し息をついた。
「あ、の…。すみません、私、途中から爆睡したらしく…。」
「…そう、なの。…途中から記憶なくなってる?」
少し硬い感じで問いかけられて、気まずく思いながら頷いた。
やっぱり少し怒ってるのかな。
そりゃ、そうだよね。
この状態で爆睡とかどんだけだって思うわ。
「本当にすみません。まさか、本気で寝入るとは思わなくて…。今日は私が寝ずの番します。」
「あぁいいよ、それは。ま、お前の場合、実戦から離れて長いしね。仕方ないよ。」
苦笑する先生に、私はほとほと困り果てた。
「ほんと、申し訳ない…。」
あぁ、やっちまった…。