第14章 ♪龍地洞ってどんなとこ?
「逃さないわよ。」
「いや、逃げ切らせてもらいますよ。」
答えると同時に狐火を大量に出す。
大蛇丸の顔や首に当て、大蛇の体に当て、とまぁ、とにかくありったけばら撒いた。
「……っ!」
蛇に火は大敵なんでしょうね。
簡単に拘束が緩んでくれたから、さっさと抜け出した。
ダメ押しにと印を組んで、体を反転させる。
「豪火球の術!!」
流石に大蛇丸には逃げられたけど、大蛇にはクリーンヒット。
そのまま、体術戦に雪崩れ込む。
時々、大量の千本が降ってくる事があって、一処へは留まってられない。
あと、落とし穴のように沼が現れる。
自来也様の、二人纏めて始末しようって意図がありありと伝わる。
それもツラいけど、目の前のしつこい人もツラい。ってか、面倒くさい。
「そこまでうちはの体って魅力的ですか?」
嫌味半分に聞いてみると、ニタリと嫌な笑みが返ってきた。
「あたり前じゃない。喉から手が出るほど欲しいわ。」
うわ〜正直〜。
「渡す気ないんで諦めてもらえません?無駄な作業ですよ。」
「生意気ね。誰に似たんだか。…!」
怪力使って連弾を撃ち込んだら、漸く少しの距離が出来た。
チャンス到来です。
ここは逃げるに限…
「ひっ…!?」
にゅるっとした何かが一瞬で胴体に巻き付き、ひゅんと何処かへ引っ張られる。
「ちょっ…!まさか…!」
後ろを振り返ったら、まさかの大蝦蟇蛙。
ぱかっと大きな口が開いているではありませんか!
むりむりむりむり!!!
どうしよう!
どうする!?
あ!!
「ここは…」
一か八かの万華鏡、からの…
「瞬間移動…!」
まんまじゃん。ってツッコミはなしよ?
名前なんて分かればいいんだよ!
ってか、それどころじゃないんだ!