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【名探偵コナン】sangría

第23章 中継



「被疑者を特定した。
指名は笛本隆策。先月病気を理由に英会話教室を辞め、故郷である北海道へ帰ったと思われる。
北海道の住まいは不明だが、以前住んでいた都内のマンションを引き払っていない事を踏まえると、そこに潜伏している可能性もある。直ちに急行し、見つけ次第身柄を確保。
高木の居場所を吐かせろ!」

「「「はいっ!!」」」


そうして、佐藤を含めた捜査員達が一斉に現場へと急行した。
私はタブレットの映像監視兼子供たちといるために本庁で待機している。













『どう?この人で間違いない?』


しばらくして、佐藤からの連絡とともに被疑者の写真が転送された。

「うん!」
「間違いありません!」
「このおっさんだぞ!」


子供たちの証言により、佐藤らが犯人の取り押さえにかかったようだ。


「ありがとう。
君達が協力してくれたお陰で犯人を突き止めることが出来たわ」

「僕たちは、当たり前のことをしたまでです!」
「うん!だってあゆみたちは!」
「少年探偵団だからな!」

子供たちの様子にふふっと笑みが零れる。



「なにぃ!?被疑者が死んだ!?」

突然、佐藤と電話で繋がっている松本管理官が叫んだ。
その場の全員が視線を一点に集める。



どうやら、毒の瓶がワインボトルの傍に置いてあり、最初から警察が来たら自ら命を絶つ事を決意していたようだと佐藤から報告があった。
爆弾も所持していたらしく、恐らくは強行に確保された場合は爆死、話す余地があるなら毒を飲んで刑事らが落胆する様子を見たかったのではないかと思われる。
被疑者はそれほどまでに警察を恨んでいたということだろう。

だが、被疑者が拉致した高木渉は同じ警視庁の刑事だった伊達航との間違いで、しかもナタリーさんの自殺の動機は彼に捨てられたからではなく交通事故で彼が亡くなったからだという真実は、佐藤の口から被疑者へと伝えて誤解は解いたとのこと。
しかし、その話をした時には既に毒を飲んでおり、高木くんの拉致場所を話す前に被疑者は死亡。
潜伏していた部屋からもめぼしい情報は得られそうにないようだ。
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