第72章 ★ 前夜祭 ★ ロー視点 ★ ② ★
嚇母)“ついでにアヤに何かあっても分かるようになってるから”
猫の言葉にアヤは笑顔から真顔に変わり猫に顔を向けた
「ちょっと待て。それは聞いてない」
嚇母)“言ってないもん”
アヤに何かあっても分かるようになってる
…なら…
ロー)「なら余計に外せないな」
外すつもりはないが…
「いや、待って…なんか…それはそれで落ち着かない」
俺と猫の言葉にアヤは少しソワソワしだした
ロー)「お前がちゃんと言えば済む話だ」
嚇母)“ついでに僕もいるから…安心して。大丈夫だよ”
「安心できねぇよ!」
アヤのむくれた顔を見ていたら
笑みが込み上げてきて
小さく笑っていれば猫は小さくため息を付いた
アヤは落ち着くように静かに息を吐いて
さっきみたいに手すりに腰を落とした
「ってか、ロー…貴方寝てたんじゃないの?」
ロー)「お前が勝手に寝てるって思っただけだ。お前がキスマーク付ける前から起きてた」
「まじか…寝とけよ」
ロー)「…お前は何してたんだ?わざわざこっちの甲板で」
俺はアヤの隣の手すりに腰を落とせば
アヤはじっと見ていた
その顔に疑問を抱いたが
アヤは何事も無かったかのように視線を逸らして
少し体を縮こませた