第71章 ☆ 前夜祭 ☆ 夢主視点 ☆ ① ☆

「むー。ほっぺが痛い」

ロー）「引っ張って欲しそうにしてたお前が悪い」

「してないもん！」






私はローの体を押して離れようとしたら簡単に離れた



いつもは離れないのに…



少し疑問を感じてローの顔を見たら小さく笑ってた






私は思わずローの頬に両手を伸ばして…引っ張った





引っ張っちゃった


全然伸びない


つまらん






ロー）「おい。何してる」

「え？あ、えーっと…」






無意識だった


ローの眉間に皺が寄る






「あー…えへ」






笑って誤魔化そうとしたら
ローの頬を引っ張ってる私の手をローが掴んで離された



ローが少し俯いてて前髪の影で顔色がよく見えない



手を離してくれない






「…怒った？」






少し心配になって小さく問えばローは顔を上げた



顔は笑ってるけど目が笑ってない






「わー。これはまずいやつ」

嚇母）“僕見てられないから戻るね。おやすみ”

「あっ！待って嚇母！こら！」





私が止めるのも聞かずに戻った嚇母



ポンッと音と共に煙が出てきて消えた




ローから視線を逸らした時にローが立ち上がったのが分かった




ローに視線を戻すも意地悪な顔になってた



自分の顔が引き攣る






ロー）「…お仕置だな」

「いやなんで！ほっぺを引っ張っただけじゃん！先にしてきたのそっちじゃん！」

ロー）「…更にお仕置だな」

「待って待って！それ絶対良くないお仕置だ！駄目！やだ！」

ロー）「うるせぇ。お前に拒否権はない」

「おかしいでしょ！ローが…」






私が反抗しながら逃げようと体を動かせば
ローに近付けられる様に腕を引かれる



踏ん張って離れようとしたが
それを許してくれなくて
少し暴れるもローは私を楽しそうに見ていた