第68章 ☆ 酒場 ☆ ロー視点 ☆ ① ☆
しこめ?
なんだ?
初めて聞くその言葉
アヤの変わりように驚いて
クロガネ屋に目を向けるも
ゆっくり目だけで辺りを見回している様に見えた
気のせいかもしれないが
普段通りと言えば普段通りなのだが
俺にはまるで何かを探すように見えた
「意味を知ってて言ってるなら…尚更ローは渡せないわ。お引取りを」
そう言ってアヤは女達に背を向け席に戻った
オフィーリア)「なっ!何よ!…あんた!ここにいるって事は明日の祭りに出るのね?!」
「出ますが…それが何か?」
オフィーリア)「精々最後の晩餐を楽しむのね!覚悟してなさい!」
「そう。その言い方だとあなたも出るのね?楽しみね」
オフィーリア)「ちっ!今日は帰るわ!絶対許さないから!シコメ!帰るわよ!」
女はそう怒鳴るように言って地味な女を連れて出ていった
地味な女はこっちに顔を向け小さく頭を下げて消えていった