第47章 ☆ 大切なもの ☆ ロー視点 ☆ ① ☆
イッカク)「…そういえば気になってたんだけど…アヤ…」
「ん?何?」
イッカク)「ここで聞く話じゃないかもしれないけど…」
「ん?な、なに?なんか怖いんだけど」
イッカクが深刻な顔してアヤを見つめる
アヤは俺に寄りかかってた体を直してイッカクに向き合った
何故か正座で
イッカク)「その、ピアスとか、あと小指に付けてたリングとか…聞いていいのかなーって」
「…へ?」
アヤは間抜けな声を出して辺りを見渡した
「…あれ?!皆気になってる感じ?」
クロガネ)「ワシはてっきり話しとるのかと思っとったぞ。話とらんかったんじゃな」
「えー話す事でも無くない?…ジジィが話せば良かったじゃん」
クロガネ)「なんでワシの口からそんな事言わにゃならんのじゃ。ワシは絶対嫌じゃ」
「チッ…クソジジィ覚えとけよ」
クロガネ)「お前のせいじゃ」
アヤは少し体を屈めて俺越しにクロガネ屋を見た
クロガネ屋は我関せずと言った様子で酒を飲んでた
アヤと目が合った
話そうとしないアヤに腹が立つ
アヤは正座からあぐらをかいて左腕をのせ手に顎を置いて右手で地面をつついていた
「えー酒の場での話じゃないよ?」
ロー)「話せない事なのか?」
アヤは俺に視線を向けた
「そんな事じゃないけど…」
ロー)「なら話せるだろ。早く話せ」
「そんなに気になってんかーい。んー」
アヤは視線を右手でつついてる地面に戻した
「んじゃ、話すけど…どっから話せばいいかなー。やんわり話すからね。分からないことがあっても…」
ロー)「いいから話せ」
「…はいはい。…あれは、私が誕生日を貰った日。その日はカカシの誕生日で…」