第39章 ☆ 手配書 * ロー視点 ☆ ① ☆
「おじさん。麦わらの彼に用なんですね。彼なら森の中に消えていきましたよ。」
アヤは麦わら屋が走っていった方を指さして冥王屋に言った
「おじさん。良かったらこれ使ってください」
レイリー)「おぉ。すまんな。ありがとう。お嬢さん」
そう言ってアヤはどこから出したのかタオルを冥王に渡す
「いえ、あの時血が止まらなくておじさんのくれたタオルで止血しないと危なかったので。あの時はありがとうございました」
アヤはそう言って頭を下げた
レイリー)「君のような綺麗な女性を助けるのは当たり前だから気にしなさんな」
「ふふっ。お優しいですね」
アヤは笑って話していたが…
冥王が『推測した』と言ったな
なら長居は無用だ
俺は立ち上がり後ろにいたクルーに出航準備をさせる
冥王に麦わら屋の麦わら帽を託した
ロー)「後2週間は安静にするように。次こそ傷が開いたら死ぬぞ」
レイリー)「わかった。伝えよう」
俺達は船に戻ろうとした時
アヤが立ち止まり冥王屋に声をかけた
「あ、そうそう。おじさん、さっき推測したと言っていましたが…それはきっとすごく美人さんの推測なんでしょうね」
レイリー)「はっはっはっ。やはり女の勘は怖いものだな」
「ふふっ。お会した時お話ししたいとお伝えください」
レイリー)「あぁ。伝えとこう」
「では、今度こそ。お元気で!色々お気をつけください」
アヤは頭を下げ俺の元まで走って戻ってきた
ロー)「さっきの…冥王屋に何言ってたんだ?」
「ん?あー。あのおじさん推測したって言ってたけど…あのおじさんの推測じゃないと思ったからね。推測だけならあのおじさんが来るかなーって…それだけ」
「あのおじさん絶対強いでしょ?」とアヤは笑顔を向けてきた
俺はその顔が何か企んでるようにも楽しんでるようにも見えたが追求しなかった
俺達は船に戻り出航させて女ヶ島を後にした