第95章 ★ 出発・再会 ★ 夢主視点 ★ ① ★
嚇母)“ふん…んで、君は何かなにの?話したい事”
嚇母はそう言いながら
視線を少し私に向けた
下から見上げるような
そうな嚇母を見ながら
私は小さく息を吐き空を見上げた
綺麗な夜空には
気持ち悪いぐらい不気味な月があった
綺麗だったんだけど
違和感の凄い月
「んー…話したい事かー…私が覚えてるって言ったら…」
嚇母)“任務、雲母と冥母、クロガネ、ミナトや自来也…”
「ちょっとー、それ私の記憶見てるのー?」
嚇母)“カカシやリンの事”
「もう止めて!勝手に見ないでよ!」
嚇母)“イアンの事”
「…」
その名前に思わず言葉を失った
嚇母はゆっくり視線を私に向けた
嚇母)“話す?”
「イアンの事?話す事無くない?」
嚇母)“…”
「イアンの事は持って帰るの…ここで話す事は無い」
嚇母)“ふぅ…アヤがそう言うならそれでいいよ。言いたくなったら言いな…で?結局話したい事は?”
「…特に…思い当たらない…」
嚇母)“…”
「やめて。そんな顔で見ないで」
嚇母)“こんな顔したくなるでしょ?”
「んー…いざ話そうとしたら難しいね…よく分かんないや」
嚇母)“…まったく”
「あ、そうだ。さっきの話さ」
嚇母)“ん?”
「この世界で30年前って言ったよね?」
嚇母)“言ったけど…どうしたの?”
「いや、単純に計算したらこの世界で30年前でしょ。私が死んで10年ぐらい経ってるって言ってた…なら、その子…20歳…だよね?」
嚇母)“…”