第5章 二人の温度で
吐息すら逃がさないようにキスで唇を塞いで、下半身から腰へ、そして背中へと駆け上がってくる、ゾクゾクしてゾワゾワと肌が粟立つ感覚に身震いして、何度か強く腰を打ち付けて欲を放つ。
情けなく喘ぐ自らの声すら、今は快感の一部だ。
ふわふわして、頭から溶けそうになりながら、ちゃんを見る。
気持ちよさそうで、眠そうな疲れきったちゃんを見下ろし、自分のせいで蕩けたようにぐったりするちゃんに、欲情するみたいに体がゾクリとした。
欲を放ち切ったはずの自身が、再び起き上がるのを感じた。
「あっ……」
「ごめっ……また、元気になっちった……へへ」
ちゃんもそれを感じたように、頬を染めて中を締める。
「ぅ、あっ……今締めたらっ、駄目だってっ……」
「だっ……てっ……ぁ、動かなっ、で……んっ……」
締め付けられて、ちゃんの中の気持ちよさを知った俺の体は、我慢なんかできる訳もなく、腰を再び動かし始める。
自分はどちらかといえば淡白な方だと思ってたのに、違ったようだ。
「優しくっ、出来なく、てっ、ああっ、ごめっ……ぅ、んっ、あっ……」
「いっ、から、ぁ……もっと……ああっ……」
熱を取り戻した俺達は、その後何度も何度も交わり続けた。
ちゃんが気を失うように眠りについて、俺は少しだけ休憩をしてちゃんの体を綺麗にする。
小さく漏れた声や、汗だくになって赤く火照る滑らかなちゃんの体。それにまた反応しそうになる自分の見境ない体に苦笑する。
「獣かっつーの……」
出来るだけ冷静になろうと、平常心を保ちつつ、ちゃんの体を綺麗にする。
一通り終えて、汗でベタベタするけれど、さすがに疲れたからそのままちゃんの隣に寝転がる。
ちゃんの無防備な寝顔を見ながら、髪に触れて撫でると、身動ぎして俺の胸に擦り寄ってくる。
「ほんと……君は可愛すぎだ」
ちゃんを抱きしめながら、目を閉じて眠りについた。
優しく髪を撫でられている。
「ん……」
身動いで重い瞼をゆっくり開けると、目の前には照れたような表情で優しく微笑むちゃんの顔。