第28章 狐の化かし合い(光秀さん)(R-18)
光秀「……良い反応をしてくれるな。待たせた分、すぐに満たしてやる」
低い声が耳に入ってくると、心臓やお腹といった耳から離れたところが疼く。
光秀様の唇が胸から下へとおりていく感覚に震えながら思った。
(忘れるって言ったけど、そう簡単に忘れられない。
だってこんなにあなたのことを想ってるもの)
媚薬の不自然な熱なんかじゃなく、私自身が燃やす熱情があって、それは薬の効果が消えたとしても胸の奥に残るだろう。
惚れてはいけない人だったのにと目尻から涙がこぼれた。
光秀「後悔しているのか」
指で涙を拭われた。この人の前でこっそりと泣くなんて許されない。
さっきまで膝裏に口づけていたくせに涙に気付かれてしまった。
「光秀様に惚れちゃいけなかったのにって、後悔とは少し違います」
光秀「身体を許して後悔しているかと思えばそっちか。惚れて後悔しているように聞こえるが?」
舌は膝裏関節を横一直線に舐め進み、硬い膝頭をくすぐるように舐められた。
仕事で女を抱いていると噂もあったし慣れているのだろう。
「あ、ん!後悔なんてしません。
あなたに翻弄された日々はそれは頭にきてムカムカしていましたが……今までで一番楽しく、大切な時を過ごせました」
からかわれると思ったのに光秀様は素っ気なく視線をずらした。
光秀「悪い子だ」
両親にも同じように言われた事があったけど、光秀さんに言われると、どうしてか胸がときめいた。
熱色を上げた琥珀に魅入っていると、不意に足の付け根に異物感を感じた。さっき押し付けられた張り型とは明らかに大きさの違うそれに、身体が慄いた。
「あ……」
驚いている間に、張り型でそうしたように長い棒のようなもので擦られる。
(これが光秀様の……?)
硬いけど人の肉とあって温もりと柔らかさがあり、肌当たりは自然だ。
さっきの張り型と比べると股にあたっているものの形や長さは驚くほど違っている。
(入らない、絶対……)
大きさに動揺していると、光秀様はふっと小さく笑った。