第15章 ★止まらない熱情
ベッドで古ぼけた天井を見ながら考えていると、漢方薬が効いてきたのかうとうとしてきた。
お粥を炊いているくつくつという鍋の音が眠気を誘う。
その時、ピンコンと玄関の呼び鈴が鳴った。こんな遅くに誰だろう。時刻は夜9時になろうとしている。
「僕が出るから万愛は寝ときな。宅配か何か?」
「頼んでないけどなぁ。あ……」
1つ思い当たる節があった。この上の階に住んでるお兄さんだ。
ついこの間、毎晩ギシギシと床の音が響いていると怪訝そうな顔で言われた。
明らかに、悟の激しいベッドでの行為が原因だと思われる。私の嬌声も聞こえているような気がする。
恥ずかしくて、うつむきながらすみませんと謝った。
あれから気をつけるようにしたけれど、何せ悟だ。おとなしいセックスなどできるわけがない。
そもそもやらなきゃいいんだけど、それは私も欲してしまって無理で……。
悟にその話をすると、面白そうに笑って、そりゃ迷惑かけちゃったね、僕からも謝るよとか言う。