The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第3章 8・3抗争
「乗り切った…。ナオト乗り切ったぞっ…8月3日が終わった…。“ドラケンを守る”ミッション成功だ!!!」
「良かったな、武道」
「うん…っ、手伝ってくれてありがとうなっ和泉」
「俺は特に何もしてないよ…。お前が頑張ったんだよ武道」
お前が頑張った結果だ。
結局俺は何もしていないし、役に立つ事は出来なかった。
でも支える事は出来たのだろうか…なんて思っていれば、三ツ谷先輩と目が合う。
隣にいるのは八戒。
抗争中は気付かなかったが、どうやら八戒も参加していたらしい。
なんて思っていれば、三ツ谷先輩が手招きをしてきた。
「俺、ちょっと三ツ谷先輩の所行ってくるから」
「おう!」
歩き出しアスファルトを踏む度にパシャパシャと音が鳴る。
そして三ツ谷先輩の元に辿り着けば、八戒がギョッとした表情になった。
「和泉肩どうしたの!?!?」
「斬られた」
「斬られた!?」
「それで、三ツ谷先輩どうしたんですか?」
「さっき報告が入ったけど、キヨマサ達は無事警察生きになった。殺人未遂や傷害罪は犯してるからな」
「…そうですか。それなら良かったです」
本当なら逮捕ではなくこの世から消したいぐらいだが…それはしないでおこう。
だが取り敢えずあの馬鹿達が野放しにならなくて良かった。
もしまた武道に危害を加えるならば…。
なんて思いながらも、ふと佐野先輩の姿がない事に気がついた。
(佐野先輩いないな…まだ病院の中かな)
龍宮寺先輩を心配してまだ病院にいるのかもしれない。
そう思いながら、次に視界に入ったのは橘の姿でありこの時間帯だから1人で帰す訳にはいかないと思い後で武道に送るよう言わなきゃと考えた。
「そうだ和泉。お前、家に荷物とかあるから一旦、オレの家来るだろ?」
「あ、そうですね。そうさせてもらいます」
「オレもタカちゃんの家行く!」
「なんでお前も来るんだよ…。まぁ、いいけどよ」
「三ツ谷先輩、俺ちょっと武道に用があるのでそれ先に済ませてきます」
「ん、じゃあここで待ってるから」
橘を送ってやれと言うのと、何時未来に帰るのか。
それを聞いておこうと思いさっきまで武道がいた場所に戻るが既に姿はなかった。
「あれ…?どこいった?」
周りを見渡すも姿は無く、溜息をこぼしながら探す事にした。