第46章 素敵な聖夜
はお風呂あがりに見張り台へ行き雪を眺めていた
『綺麗……』
マーベラス「」
『マーベラス…』
マーベラス「風邪ひくぞ」
マーベラスは自分のジャケットをに被せた
『ありがとう』
は夜空を眺め続けた
しかし時折思い詰めたような顔をする
マーベラス「……お前…」
『ん?』
マーベラス「ザンギャックに血がどうだとか言ってたな」
『…あ……』
マーベラス「言いたくねぇならいいけどよ」
『……この前…背中切られたときに…あいつに血を取られたの』
マーベラス「血を…?」
『私の血は……劇薬で……』
マーベラス「………」
『人間が飲んだら人の形を無くす……』
マーベラス「……!」
『目の前で見たの…。飲んだ瞬間、体中が…』
マーベラス「いい」
マーベラスはの口を塞いだ
マーベラス「言わなくていい」
『……ん』
マーベラスはの頭の雪を払った
『……私のこと…怖くなった…?』
マーベラス「なってねぇよ」
『…化け物だよ?』
マーベラス「違ぇ」
『……っ』
否定してくれる
突き刺さった言葉のナイフを抜いてくれる
マーベラス「お前はお前だ」
『……うん』
マーベラスはの頭を撫でた
『もし…ザンギャックが私のせいで強くなったら…』
マーベラス「どうなろうと、気に入らねぇならぶっ潰す。そんだけだ」
『!……うん』
マーベラス「フッ…」
『くしゅんっ』
マーベラス「!そろそろ中入んぞ」
『えぇー…』
マーベラス「お前風邪ひくと治りにくいんだから入れ」
『まだ見てたい…』
マーベラス「………ったく」
マーベラスは椅子と毛布を持ってきた
マーベラス「来い」
『?』
を膝に座らせて自分と毛布で包んだ
『あったかい…』
マーベラス「好きなだけ見てろ」
『うん…!』