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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第13章 ❤︎ 岩泉先生の彼女と及川先生


「俺さ、朝抜いちゃったから腹減ってて」
「…私も」
「そうなんだ…。じゃあ奢るからなんか食べよう」
「いいんですか?」
「こんな遠くまで来させちゃったからね。このくらいはさせて?」

駅前にある小さな喫茶店はコーヒーの香りに包まれる少しレトロな内装だった。常連客っぽい年配の人が数名とオルゴールの音色。それだけでなんとなく安心できる空間にホッと胸を撫で下ろしていた。あんな事さえなければ先生は気さくで話しやすくて女の子から人気なのも分かる。先生との他愛もない話と美味しい卵サンドで1時間なんてあっという間に過ぎていった。

「そろそろ出て駅の前で待ってようか」
「はい」
「こうやってちゃんと話するのもいいよね。楽しかった」
「…私も、です」
「ならよかった。少しは不安拭えたらいいんだけど」

そう笑う先生にいろんな感情が込み上げてきて素直に“はい”とは返せなかった。





先生と二人駅前のロータリーで立ちしばらく経った後、見覚えのある車が現れる。運転席の大好きな人の人影が映った瞬間、心臓が跳ねる。駐車場に荒く停めた車から降りて来たのは間違いなく岩泉先生の姿だった。

私の方へ駆け寄ってくる先生に気持ちを抑えられずに抱き付いた。先生の腕の中で聞く“無事でよかった”の一言。会いたくて会いたくて仕方なかった先生の体温と香りに胸はきゅっと締め付ける。


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