第13章 ❤︎ 岩泉先生の彼女と及川先生
「こうして欲しかった?」
「…うんっ」
「いい子だね、いちかは」
「せんせ…」
「何?」
「気持ちいいいよ…っ」
「じゃあ俺のも握ってよ。…上手に扱いてみて?」
体は繋がることはないけど、求められることに悦びすら感じていた。互いの唇が触れそうな距離で交わす吐息はもどかしさの中で揺れる恋心のようなものだった。
「このまま、一緒にイこうか?」
それがもう昨日には戻れない最後の合図。
初めてイカされて、感じたことのない快感を得て…。達した後でも何度も軽い波に襲われる体を優しく抱きしめてくれていた。頬を伝う涙に沿って唇を這わせ、また耳元で“いい子だね”と言葉で私を縛り付けるように優しく洗脳されていった。
先生が買ってくれた制服のスカートは先生の知らないところで、先生とは違うもう一人の“先生”に汚されてしまった。なのにその半透明な体液は真っ赤な夕日に反射するようにキラキラと光っているのようにさえ見える。
先生の誰よりも優しい視線から私はもう離れられないのかもしれない。
岩泉先生との記憶が少しずつ剥がれていくのを私はどうする事もできなかった。
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