第68章 ❤︎ 青城3年とルームシェア
鼻と口を覆うと完全に及川の声がくぐもった。膣口に押し込まれる舌がもどかしくて自ら腰を前後に揺らせて中心の熱を上げる。太ももの間から及川の綺麗な茶色の髪がくすぐってその感覚も性感帯として吸収されていく。
「こんなの、すぐにイッちゃう…っ」
及川がどんな表情をしてるのかなんて知らない。さっきみたいに完全に自分が優位で及川を道具みたいに扱って自分の快感すらコントロールしてる。
「あ、あっ…イク…っ」
我慢が募っていた分だけ大きな快感の波に体は仰け反った。思考も停止して不規則に痙攣する体から汗がどっと吹き出して上がった熱を放出しようと生理的に反応する体にただ従うことしかできない。跨ったままの姿勢で震える呼吸が落ち着きを取り戻す頃、やっと頭が回り始めた。
「ごめん。大丈夫?」
「顔、…べっちゃべちゃ」
そりゃそうだと思う。擦りつけるように腰を振ってしまったし息だってちゃんとできていたのかすらわからない。ゆっくりと腰を浮かせるとどろっとした愛液が雫となって隙間からほとばしる。
「やだっ」
慌てて体を離すものの時すでに遅く及川の唇が透明な雫を受け止めていた。視界に入った及川の癖のある前髪は濡れて指で愛液を拭う。
「しょっぱ…」
もっとイッた後の余韻を味わいたかったけどなんとも言えないこの空気に体温もさーっと引いて及川と顔を合わせ苦笑するしかなかった。